痔瘻の痛みは初期症状である肛門周囲膿瘍が原因。肛門周囲や肛門の奥が痛むと治療開始の合図
いぼ痔、切れ痔と合わせて、痔の三大疾患の一つに数えられる痔瘻。
他の痔に比べて頻度は低いものの、一度発症すると最も厄介な症状であると言われています。
その症状の特徴の一つに痛みがあり、放置しておくと歩けないほど痛みが伴います。
「どこが痛むのか?」
「どのように痛むのか?」
「痛みが発生した場合の応急処置方法はあるのか?」
こちらのページでは、痔瘻による痛みが発生した場合の応急処置方法や、痔瘻にならないための予防方法も合わせてご紹介致します。
痔瘻で痛みが発生する仕組み。初期症状である肛門周囲膿瘍が原因
痔瘻=痛いというイメージが先行しがちですが、その考えは実は半分正解で、半分は間違いです。
というのも、痔瘻はいきなり発症する例は稀で、そのほとんどが初期症状である肛門周囲膿瘍を経て発症します。
肛門周囲膿瘍とは、肛門陰窩の中にある肛門腺に大腸菌などの細菌が入り込むことで発生する病気です。
炎症を起こして化膿し、溜まった膿によって皮膚が腫れて、圧痛や鈍痛など激しい痛みが生じるというものです。
膿が溜まるほどにズキズキと痛みが増し、ヒサヤ大黒堂にご相談に来られる患者様の中には、あまりの苦痛から立っていられなくなったという方もいらっしゃいました。
患部が自然に破れたり、切開するなど何らかの方法で排膿されると、痛みは嘘のように消えて無くなりますが、多くの場合、膿の管(瘻管)が残った状態になり、肛門内にできた細菌の入り口と、膿が流れ出た皮膚の表面が1本のトンネルの様に貫通してしまいます。
このトンネルができてしまった状態こそが痔瘻というわけです。
最初に半分正解と話したのは、痔瘻自体は痛みがなく、痔瘻の前段階である肛門周囲膿瘍が痛いからという理由からでした。
ここで一度痔瘻になってしまえば、痛みが無くなるものと思われた方もいらっしゃると思いますが、残念ながら痔瘻はそんなに単純な病気ではありません。
むしろ痛みが無くなるからこそ、怖い病気であると言えます。
痔瘻の痛みが治っても自然治癒した訳ではない理由。痛み=治療開始の合図
肛門周囲膿瘍から痔瘻になると、痛みが無くなる代わりに、瘻管から常に膿がにじみ出てくるようになり、膿を原因とした嫌なにおいや、痒みなど、不快な症状が続きます。
しかし、しばらくすると膿が排膿されなくなり、不快な症状も落ち着きます。
初めて痔瘻を患った方の中には、自然治癒したと思われる方もいらっしゃいますが、それは大きな勘違いで、実際は瘻管の一部がふたを閉じただけであり、数日後には肛門周囲膿瘍となって再び膿が溜まり、激しい痛みを引き起こすという悪循環を繰り返していきます。
また単に再発を繰り返すだけでなく、再発する過程で異なる瘻管を形成して患部が複雑化することもあるなど、症状も重篤化していきます。
ヒサヤ大黒堂の相談者様に中には、再発を繰り返すうちに瘻管が太くなり、膿だけでなく便まで漏れ出すようになるといったという非常に辛い経験をお持ちの方もいらっしゃいました。
いぼ痔や切れ痔の場合は、生活態度の改善などで、薬や手術に頼らずとも自然治癒することが稀にありますが、痔瘻に関しては、自然治癒はほとんど起こりえないと言われています。
つまり痔瘻を完治させるためには、症状に気づいたタイミングで、いち早く治療に取り掛かることが重要ということです。
肛門周囲膿瘍になると痛みが発生する箇所とその理由
痔瘻は、そのほとんどが肛門周囲膿瘍を経て発症することをお伝えしました。
肛門周囲農用の痛みは他の痔の症状とは性質が異なります。
ここからは肛門周囲膿瘍の痛む箇所や、その特徴について解説します。
肛門周囲に発生する痛み
肛門周囲膿瘍というくらいですので、膿の溜まりができる肛門周辺が最も痛みの出やすい箇所となります。
炎症によって化膿するため、ズキズキとした激しい痛みや、座ることも立つこともできない圧痛などを感じます。
膿が溜まっている箇所は膨らんでいるので、いぼ痔の痔核と勘違いするのではと思われるかもしれませんが、軽く触れただけで激しい痛みを感じますので、初期状態では痛みを伴わないいぼ痔とは性質が異なります。
肛門の奥に発生する痛み
肛門周辺の皮膚面ではなく、肛門の奥や、尾てい骨付近が鈍く痛む場合もあります。
これは膿の溜まりが肛門周辺の皮膚ではなく、深いところにできてしまったことが理由です。
浅い部分(肛門周囲)と比べて痛みがあまり強くないため、最初は気付きにくいですが、腫れが広がるにつれて、じわじわと痛みが強まり、不快感を伴います。
痛み+発熱で肛門周囲膿瘍が決定的となる
痛みとは少し異なりますが、肛門周囲膿瘍の特徴として発熱があります。
患部が局所的に熱を持つこともあれば、全身的に発熱することもあります。時には38度以上の高熱を伴うこともあるので注意が必要です。
発熱に関しては他の痔症状では起こらないため、肛門周囲膿瘍を決定づける症状とも言えます。
痔瘻が原因となる痛みが発生した場合の応急処置方法とやってはいけないこと
肛門周囲膿瘍で激しい痛みを感じた際に自宅でできる応急処置の方法として、患部を冷やすという方法があります。
冷やす際はベッドなどで横になり、患部にタオルを当てて、その上から保冷枕などで冷やすようにしましょう。完全とはいきませんが、多少痛みが和らぎますので、我慢できないような状況であれば実践してみることをお勧めします。
一方、いぼ痔や切れ痔の場合、入浴などで患部を温めて血行を良くすることで痛みが和らげるという方法がありますが、肛門周囲膿瘍では逆効果となり、さらに症状を悪化させてしまう可能性があるので、絶対に温めないようにしましょう。
また、今回紹介したのはあくまでも応急処置でしかありません。痛みが一時的に落ち着いたタイミングで、医療機関で排膿してもらうようにしましょう。
繰り返す痔瘻による痛みを止めるために根本的な治療が必要
排膿が済んで痛みが引いても、瘻管が残っている限り、辛い痛みは何度も繰り返します。悪循環から脱出するためには、医療機関で適切な治療を行わなければなりません。
痔瘻はいぼ痔や切れ痔と違い、薬を使って治すことは困難で、切開開放術、括約筋温存手術、シートン法など、痔瘻の治療に有効な手術を行う必要があります。
それらの手術を行うことで痔瘻を完治させることが可能ですが、残念なことに、いずれの手術も一時的な症状の治まりであって、病源そのものを取り除く根治には至ってはいません。
ヒサヤ大黒堂では、痔瘻の原因は“有害な老廃物を原因とする内因性の内臓疾患”と考えています。つまり体内に病根がある限り、いくら再発する可能性が少ない手術を選択した場合でも、再発の確率をゼロにすることはできないということです。
再発のリスクを知ったことで手術をためらうといった方も少なくないでしょう。そんな方に、ぜひお試しいただきたいのがヒサヤ大黒堂の「不思議膏」です。
当堂の家傳薬「不思議膏」は力強い浸透力で、有害な老廃物を吸収し、手術によるメスでは取り除けないような病根を除去していきます。一次的な症状の治りではなく、二度と再発しない根治を目指したいという方は、不思議膏を選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
日常の予防で痔瘻の発症リスクを下げよう
一度患うとつらい痔瘻ですが、その初期症状である肛門周囲膿瘍の発症を未然に防ぐことができれば、痔瘻と無縁の生活を送ることができます。
肛門周囲農用の主な原因は下痢や軟便による細菌感染と言われています。下痢や軟便だけであれば必ずしも肛門周囲膿瘍を引き起こすというわけではありませんが、特に体の抵抗力が弱っている時に発症しやすいとされています。
日常生活で下痢や軟便のリスクを下げる方法としては
- 食物繊維をしっかりとって、刺激物を避ける
- アルコールを控える
- 適度な運動で免疫力を上げる
- 休養をしっかりとってストレスを溜めない
などがあります。
これらを徹底することで痔瘻はもちろん、他の痔症状の発症リスクも下げることができるので、日頃から意識して取り組むように心がけましょう。
痛みを感じた段階で早期治療を!
痔瘻は一度発症してしまうと、自然治癒することなく激しい痛みを伴う肛門周囲膿瘍を繰り返し、さらに症状が複雑化していく非常に厄介な痔の症状です。
痔瘻にならないためにも日頃から予防をすることはもちろん、もし発症してしまった場合には、一刻も早く痛みの連鎖を断ち切るために、医療機関で早急に検査・治療を行うようにしましょう。
また仮に手術をしたとしても再発のリスクをゼロにすることはできません。病根を元から断つ根治を目指したい方は、ヒサヤ大黒堂の不思議膏をぜひお試しください!