排便時の出血は痔の合図!気づいた時はすぐに対策を
排便時、トイレットペーパーに血が付着したり、肛門からポタポタと血が滴るといった経験はありませんか?
それは痔の症状によるものかもしれません。
今回は出血と痔の関係性をもとに、痔と判断するための方法をご紹介します。
排便後にトイレットペーパーに付着した血は切れ痔の合図
排便時、トイレットペーパーに血が付着していた際は、切れ痔である可能性を疑いましょう。
切れ痔は便秘による硬い便や、勢いよく出る下痢などをきっかけに、肛門の皮膚が切れたり裂けたりしてしまった症状のことを言います。
発症初期の段階から出血以外にも痛みや痒みを伴いますが、そのまま放置を続けてしまうと傷口がいっそう深くなり、潰瘍化してポリープなどができたり、肛門が狭くなって(肛門狭窄)、排便に支障が出ることもあります。
少量の出血であっても決して油断せず、症状が重篤化する前に治療に臨まねばなりません。
肛門内部からの出血は、いぼ痔の可能性大
排便時、痛みもないのに肛門内部からポタポタと血が出てくるのは、いぼ痔が原因である可能性が疑われます。
肛門周辺の静脈叢が鬱血して発生した、いぼ痔(内痔核)は、進行の度合に合わせて徐々に肥大化していきますが、比較的初期の段階から、出血を伴います。
症状が重篤化すると最初はポタポタ程度だった出血がシャーっと勢いよく流れ、便器を真っ赤に染めるようになります。
出血以外にもいぼが外に飛び出す“脱出”が頻繁に起こるようになり、最初は自然に戻っていたいぼが、指で押し返しても肛門内部に戻らず、脱出したままになります。
脱出したいぼ痔はさらなる炎症を引き起こして、肛門部の痛みや不快感、湿潤感などが生じるようになります。こちらも発覚次第、すみやかに治療に専念するようにしましょう。
こんな症状は実は出血が関係しているかも
黒ずんだ便や赤っぽい便は、実は肛門内部の出血が便に混ざったことで起こっている可能性があります。
出血の原因は、いぼ痔による可能性が高いですが、直腸潰瘍やガンなどが原因の場合もあります。
いずれにしても体からの緊急メッセージであることに変わりませんので、気づき次第、検査・治療する必要があります。
また日頃から自分の便を見る(観便)癖をつけておくと、異常に早く気付くことができるでしょう。
出血と痔の関係性を理解したら
排便時に伴う出血は、それがたとえ少量であっても痔の可能性が高まります。
放置しておくことで、重篤化することは免れませんので、決して自己判断で済まさず、きちんと検査を受け、正しく治療に務めましょう。