痔は自力で治すことができる?治し方と具体的な応急処置方法を紹介

「もしかしたら痔かもしれないけど、病院に行きたくない…」

痔はデリケートな部分に生じる病ゆえ、

「病院で検査してもらうことは嫌だ…」
「放置しておいたら治るかも…」
「自分でなんとか治せないか…?」

と、考えられる方が多いです。

しかし、痔は自然に治ることはなく、症状が悪化してしまった状態だと自力で治すことは困難です。

このページでは、自力で治せる(改善できる)かもしれない痔の症状と実際の改善方法。さらに症状がすでに悪化してしまっている場合の応急処置方法についてご紹介します。

自力で痔が治る状態か見極める方法

痔の症状は大きく、いぼ痔、切れ痔、痔瘻の3種類に分けられます。

自力で治せるかどうかは痔の種類と、症状の進行具合によって変わります。

ここでは痔の種類ごとに自力で治せる状態と、そうでない場合をご紹介します。

いぼ痔は内痔核が脱出するまでが自力で治せる状態

いぼ痔は、他の痔症状と異なりGoligher(ゴリガー)分類と呼ばれる臨床病期分類が存在し、深刻度が明確に分けられています。

深刻度は進行の度合に応じてⅠ度~Ⅳ度に分けられ、数字が高くなるほど重篤な状態にあります。

自分が何度であるのかは、医師に診てもらうまでは正しく判断できませんが、セルフチェックでもある程度の予測は可能です。

各進行度についての説明は以下の通りです。

Ⅰ度
内痔核(いぼ痔)がまだ肛門内に留まっており、軽い出血を伴うことはあるものの、ほとんど痛みが感じられない状態
Ⅱ度
Ⅰ度に比べて出血や痛みを感じることが増え、排便時には内痔核が肛門外に飛び出すこともあるが、自然と元に戻る状態
Ⅲ度
Ⅱ度よりもさらに出血量と痛みが増し、放置していられないほどの強い不快感を伴う。さらに排便時に内痔核が肛門の外に飛び出し、指で押し戻さないと戻らなくなった状態
Ⅳ度
便器を赤く染めるほどの出血が生じ、立っていられないほどの激痛。さらに肥大化した内痔核が肛門の外に飛び出し、指で押しても戻らない状態

いぼ痔の場合、自力で改善できるのはⅠ〜Ⅱ度までです。

Ⅲ度からは自力での治療は困難になり、Ⅳ度にまで発展すると外来手術もしくは、入院を要する手術での治療が必須です。

痛みや出血には個人差があるため、“内痔核が脱出”するようになった時点で、自力での改善は難しいと認識しておきましょう。

切れ痔は患部からじんわりと血が滲む程度の出血が自力で治せる状態

切れ痔は、いぼ痔のように明確な進行度はないものの、軽度と重度の違いにより自力で治せるかどうかが変わります。

軽度と重度の違いは、痛みと出血量で判断します。

軽度の切れ痔
肛門にピリピリとした痛みを感じ、排便の最中はもちろん、排便後にもすぐに痛みが治まらないなど不快感を感じる状態。また、患部からはじんわりと血が滲み出ており、排便時にはトイレットペーパーや下着に血がつく状態
重度の切れ痔
軽度の時と比べて、耐えがたいほどの痛みと、ドバドバと血が流れ出すほどの出血。排便時には便器を真っ赤にするほどのひどい状態

切れ痔が自力で改善できるのは軽度の状態までです。

切れ痔は初期でも気づきやすい症状のため、治療に入るまでの初動が早ければ自宅での改善も十分に見込めます。

一方、重度の場合は自力で治すのは困難です。さらに放置しておくと、肛門狭窄などより深刻な病状を誘発させる恐れもあります。

痔瘻は自力で治すのが困難な症状。治ったと勘違いするのが危険。

痔の症状の中でも最も厄介な痔瘻ですが、残念ながら自力で治療することは不可能です。

痔瘻の症状の特徴として、いきなり発症することは稀で、ほとんどが初期症状である肛門周囲膿瘍を経て発症します。

肛門周囲膿瘍は溜まった膿の影響で、激しい痛みや発熱を引き起こしますが、病院で切開したり、自然に破れるなど、何らかの方法で排膿されると、症状は落ち着きます。

しかし、多くの場合、膿の管である瘻管が残った状態(=痔瘻)になります。

瘻管からしばらく膿が滲み出るなど不快な状態が続きますが、やがて排膿されなくなるタイミングが訪れます。

この時点で自然治癒したと勘違いされる方がいらっしゃいますが、実際は瘻管の一部が蓋を閉じただけで、肛門周囲膿瘍となって再び腫れあがり、痛みや発熱を引き起こすという悪循環を繰り返します。

まとめとして、軽度のいぼ痔や切れ痔の場合であれば、自力で改善できる可能性が残されています。

一方、痔瘻の場合は症状の重さに関わらず、自力での治療はまず不可能であると認識しましょう。次の項では実際の改善方法についてご紹介します。

自宅でできる! 軽度ないぼ痔と切れ痔を自力で改善する方法

ではここからは痔の症状別に自力で治す方法をご紹介していきます。

生活習慣の中でできる方法ばかりですので、是非試してみてください。

毎日湯船に入って入浴

いぼ痔は肛門周辺にある静脈叢が強い圧迫を受けるなどして鬱血し、いぼ状の腫瘤ができてしまった状態です。

つまり日頃から鬱血を緩和できれば、いぼ痔の形成を予防できるようになり、すでに形成されたいぼ痔でも小さなものであれば改善できる可能性があります。

鬱血の緩和に最も効果的な方法が入浴による、肛門周辺を温めて血流をよくするという方法です。

入浴の際には出来ればシャワーではなく、体をしっかり温められるように、湯船につかるようにすることが大事です。

40度前後のぬるめのお湯にゆったりと浸り、股を広げてできるだけ肛門に湯が当たるようにすれば、より良い効果が期待できます。

またいぼ痔だけでなく、切れ痔においても肛門の状態を清潔に保つという意味で効果的です。

注意点として、すでに重度の症状になっている場合は、入浴することでより症状を悪化させる可能性があるので、そのような場合には入浴を控えるようにしましょう。

肛門括約筋トレーニングがおすすめ。肛門に強い力がはいるゴルフやテニスは控える

適度な運動をは血流を良くし、静脈層の鬱血を緩和させることに期待できます。

最も効果的なものとして肛門の引き締め運動を行う肛門括約筋トレーニングという方法があります。こちらのページにて詳しく解説しておりますので、ぜひ実践してみてください。

一方、いずれの運動も血行促進に効果的ではありますが、スポーツの種類によっては痔を悪化させる可能性があります。

例えばゴルフやテニスは、瞬間的に肛門に強い力が入るため、いぼ痔が脱出する恐れがあるので注意が必要です。

食事は便秘や下痢にならない食事を。下痢を誘発する過度な飲酒は控える

便秘や下痢は、いぼ痔や切れ痔を誘発させたり、悪化させる原因の一つです。

便秘や下痢は、食事を原因とする場合が多いので、日頃から食事の取り方に気をつけておくことで、痔を予防・改善させられる可能性が高まります。

食事の際は便秘にならないように食物繊維をしっかり摂取するように心がけたり、3食のリズムを守って便通を良くするようにしましょう。

また飲酒によるアルコールや水分の取り過ぎは下痢の原因になりますので、適度な飲酒を心がけるようにしましょう。

できるだけ普段から休養をとりストレスフリーな生活を心がける

人間は過度なストレスを受け続けると、自律神経に乱れが生じ、免疫力が低下してしまいます。

免疫力が低下してしまうと、痔を誘発する下痢や便秘の原因にもつながります。

また痔を発症してしまうと、それがさらに強いストレスを引き起こすという悪循環にもなります。

日頃から十分に休養を取ったり、適度に運動するなどして、できるだけストレスを溜めないように心がけてください。

深い睡眠も大事。睡眠までのリズムを整えて睡眠の質を高める

慢性的に寝不足であったり、昼夜逆転の生活を送るなど、正しい睡眠をとらないでいると、生体リズムに狂いが生じて、自律神経のバランスが乱されてしまいます。

そのような状態にならないためにも毎日決まった時間に起床と就寝を行い、睡眠時間をしっかりと確保するようにしましょう。

また就寝3時間前までに、夕食を済ませたり、睡眠前に温かい飲み物を摂取するなどして、睡眠の質を高めることも大切です。

トイレでは強くいきまず、3〜5分程度を目安とする

排便の際、長時間、強くいきむと肛門に大きな圧力がかかり、静脈叢の鬱血を引き起こしたり、硬い便を無理やり押し出すことで裂肛を招き、出血してしまう可能性もあります。

排便時にいきむ時間は1回あたり5秒から10秒を目処とし、トイレに入る時間も3分から5分程度を目安にしましょう。

そして便が出ない場合であっても、無理せず切り上げるように習慣づけましょう。

いぼ痔と切れ痔の症状に合わせた市販薬を選ぶ

市販薬を使用する際は、いぼ痔なら注入軟膏、切れ痔なら軟膏タイプと、症状に合わせた薬を使うようにしましょう。

もしどれを選べば良いかわからない場合は、薬剤師に相談すれば安心です。ただし、市販薬を使用しても治せるのは一時的で、落ち着いた頃に再発してしまう可能性があることを知っておきましょう。

“せっかく治すなら再発しないもの”をということであれば、ヒサヤ大黒堂の家傳薬「不思議膏」をおすすめします。

自然の生薬を配合した「不思議膏」は病根に対して働きかけ、有害な老廃物を吸収しながら、便と共に体外に排出。手術では取り除けない病根を取り除き、痔を再発しない体へと導くことを目的にしています。

一次的な症状の治まりではなく、二度と再発をしない根治を目指したい方は、一度お試しいただいてはいかがでしょうか。

次に、症状が悪化した場合の自宅でできる応急処置方法を紹介します

自宅でできる! 症状が悪化した場合の応急処置方法

症状が悪化してしまった場合の、応急処置方法もご紹介します。

いぼが脱出して戻らない場合は、指で押し戻す応急処置方法を試してみる

Ⅲ度以上のいぼ痔になると痔核が脱出しても自然に元に戻りません。

脱出したままでは日常生活に支障が出てしまいますし、患部が下着などに擦れてしまい、出血などを引き起こす可能性もあります。

いぼ痔が脱出して戻らない場合は、応急処置として指を使って痔核を肛門内に押し戻すようにしましょう。

戻す際は、横に寝ころぶなど、痔核を押し戻しやすい態勢をとり、菌が入らないように指を清潔にして押し戻すようにしましょう。

また、痔核や指に軟膏を塗って摩擦を抑えたり、爪を立てないようにするなど、なるべく細心の注意を払って戻すように心がけてください。

鈍痛や尖った激しい痛みが治らない場合は、リラックスした状態をキープする応急処置方法を

痛みを抑えたい場合は、まずベッドや布団で横になるなどして安静にすることが大切です。

安静が必要な理由として、人間は痛みがあると体が硬直状態になりやすく、逆に肛門に力が入って、ますます痛みが強くなってしまうからです。

横になった状態からゆっくりと膝を曲げて、全身の力を抜き、おしりに力が入らないように注意しましょう。リラックスした状態がキープされると、自然と痛みが落ち着いてきます。

それでも、耐えきれないような痛みがある場合は、痛み止めなどの内服薬の使用も効果的です。

ここで注意すべきは痛み止めを単体で使用し続けないようにすることです。というのも痛みを鈍らせているうちに症状を悪化させてしまう恐れがあるからです。

痛み止めは痛み で眠れない場合など、あくまで応急処置として使用するに留めましょう。

ボタボタと滴るような出血が治らない場合は、慌てず止血する応急処置方法を

肛門から出血した場合は、慌てず落ち着いて、出血を抑えることが大切です。

トイレットペーパーやティッシュ、コットンなどやわらかく血を吸収しやすい素材のものを手に持ち、圧迫を加えつつ肛門を押さえるようにしてください。

その際、態勢は先ほど紹介した「痛みが治らない場合の応急処置方法」と同じく、横になって膝を軽く曲げた状態が好ましいです。

かゆみが治らない場合は、かゆみの特徴に合わせた応急処置方法を

痒みの原因は痔以外にも様々あり、原因ごとに対処方法も異なります。

自分の痒みがどのような症状であるかを理解したいうえで正しい応急処置を行う必要があります。

べたべたした痒みの場合
脱出したいぼが下着でこすれたり、痔瘻による膿が付着することで、肛門周辺がべたついてかぶれ、痒みを伴うことがあります。べたべたした痒みを抑える処置として肛門を丁寧に拭いたり、べたつきがとれるまで温水洗浄便座を使用するようにしてください。また温水洗浄をした際には肛門周囲についた水分をしっかりふき取るようにしましょう。
かさかさした痒みの場合
かさかさした痒みは痔ではなく、温水洗浄便座を原因とした痒みの可能性があります。意外と思われるかもしれませんが、肛門は清潔にしなければならないのと同時に、洗いすぎてもいけません。長時間水で洗浄し続けると、皮膚表面の必要な油分やうるおいを保つ常在菌まで流してしまい、結果的にかぶれや湿疹を引き起こしてしまうからです。痒みを止める際には、痒み止めの軟膏などを塗り、刺激を与えないようにしましょう。また日頃の温水洗浄便座を正しく使用するように心がけましょう。
じとじとした痒みの場合
肛門のしわの中に軟便が入り込むなど、肛門が不潔な状態になっている可能性があります。温水洗浄便座などで肛門を清潔にし、痒みが続く場合には、痒み止め軟膏の使用をお勧めします。

痔は自然治癒することはないので軽度な状態で治療を続けることが重要

今回は、自宅で痔を改善する方法や、悪化してしまった痔に関する応急処置などについてご紹介しました。

軽度な状態であれば、自力でも治せる可能性もありますが、基本的に自然治癒するような病ではありません。

今の状態から悪化させないためにも、なるべく早い段階で検査を行い、症状に合わせた正しい治療に望むようにしましょう。

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